株式会社Livune

2026/7/30 AIエージェント活用

生成AIで販促チラシを"一撃"で作る仕組みを自作した話

生成AIで販促チラシを一撃で作る仕組み ── 実践レポート

当社では、自社サービスの営業チラシを生成 AI で”一撃”生成する仕組みを自作し、実際の営業活動で使っています。この記事はツールの紹介ではなく、自分たちでやってみた実践レポートです。先に結論を言うと、AI に丸投げしても実用品質は出ません。出るようにするには「仕組みの設計」が必要で、そこにこそ再現可能なノウハウがあります。

この記事の要点
  • 生成 AI で販促チラシを”一撃”で作る仕組みを自作し、実際の営業で使っている(実物を本文に掲載)
  • ただし AI への丸投げでは実用品質は出ない ── 多くの企業が PoC で止まる理由はここ
  • 一撃で本番品質が出るのは、実素材の合成・レビューのループ・品質ゲートを「設計」したから
  • これは「AI を導入する」と「AI を本番で使えるようにする」の差そのもの

なぜ「AI に丸投げ」では実用品質のチラシが出ないのか

AI に丸投げして生成した崩れたチラシを前に困っている担当者のイメージ

画像生成 AI に「かっこいい営業チラシを作って」と頼んだことがある方なら分かると思いますが、返ってくるのは「それっぽいが使えない」画像です。ロゴが偽物になる、日本語が崩れる、料金や連絡先が架空になる、ブランドカラーが毎回変わる──どれか 1 つでも起きれば、営業に持っていける品質ではありません。

ここで「やっぱり AI はまだ実務では使えない」と結論づけて PoC が終わる。これが多くの企業で起きていることです。しかし原因は AI の能力不足ではなく、「間違えてはいけない要素」と「AI が得意な要素」を分けずに、全部をまとめて任せていることにあります。

“一撃”を成立させた手順 ── 全体フロー

生成 → レビュー → 修正のループと品質ゲートを経て完成チラシに至るフロー図

当社の仕組みは、大きく 3 つの設計でできています(全コードとプロンプトの中身は企業秘密として伏せますが、考え方はすべて公開します)。

  • 実素材の合成でブランドを担保する ── ロゴ・QR コード・連絡先など「1 ピクセルも間違えてはいけない要素」は AI に描かせず、本物のデータを後から機械的に合成します。AI が担当するのはビジュアルの世界観と構成だけ。間違えては困るものを、間違えようがない方法で入れる──これが土台です。
  • 生成 → レビュー → 修正のループを自動で回す ── 生成物を人が見る前に、チェックリストを持った別の AI が「初見のレビュアー」として検品し、問題があれば修正してから出てきます。文字化け・レイアウト崩れ・ブランドカラーの逸脱といった定番の失敗は、この段階でほぼ潰れます。
  • 人の確認は「最後の 1 回」に集約する ── 人間(代表)が見るのは、ループを通過した完成候補だけ。確認するのは事実関係(この文言で世に出してよいか)であって、レイアウトの手直しではありません。だから 1 回で済みます。

「一撃で出る」のは魔法ではなく、この 3 つを仕組みに固定した結果です。逆に言えば、この設計なしに何度プロンプトを工夫しても、品質は安定しません。

実例: この仕組みで作った営業チラシ

この仕組みで生成した実物の営業チラシ(AI チャットボット・コルットの A4 チラシ)

上の画像は、この仕組みで生成した当社サービスの営業チラシの実物です(モックではありません)。ビジュアル全体は AI が生成し、ロゴ・QR コードは実素材を合成、レビューのループを通ってから代表が最終確認して営業投入──という、まさにこの記事の手順どおりに出来ています。

制作会社に外注していた頃と違うのは、コストよりも回転速度です。訴求を変えたバリエーションを作る・キャンペーンに合わせて差し替える、といった判断をした当日に、営業に持っていける品質のものが手元にある状態になりました。

これは特別な話ではない ── 同じ発想が御社の資料にも効く

チラシは一例にすぎません。「間違えてはいけない要素を分離する」「人が見る前に AI にレビューさせる」「人の確認ポイントを 1 箇所に絞る」という設計は、提案書・図版・定型レポート・Web 用バナーなど、“型のある制作物”すべてに同じように効きます

大事なのは、AI を導入することではなく、自社の業務で本番運用できる形に設計すること。当社はこの考え方で、チラシ以外の社内業務にも AI エージェントを組み込んで毎日運用しています。

導入して終わり、にしない
”使える AI” を、御社の業務にも

Livune は、自社で毎日使い倒している仕組みだけを提案する AI 開発・DX 支援の会社です。「AI で資料や制作物を内製したい」「PoC で止まっている」── そんな段階のご相談から伴走します。

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よくある質問

生成 AI で本当に実用品質の販促物が作れるのですか?

作れます。ただし「AI に頼めば出てくる」のではなく、実素材の合成・自動レビュー・品質ゲートといった仕組みを設計した上で、です。この記事に掲載したチラシは実際に営業活動で使用している実物です。

多くの会社が PoC で止まるのはなぜですか?

「間違えてはいけない要素」まで AI に任せて、品質が安定しない状態のまま評価してしまうためです。ロゴや価格情報のように厳密さが必要な部分を分離し、AI には得意な部分(ビジュアル・構成・文章の下書き)だけを任せる設計にすると、評価が一変します。

同じことを自社でやるには何から始めればいいですか?

まず「型があって、繰り返し作っている制作物」を 1 つ選ぶことです。チラシ・定型レポート・提案書の雛形などが向いています。その 1 つについて「絶対に間違えてはいけない要素はどれか」を書き出すことが、仕組み設計の最初の一歩になります。

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